かんおけ - ZORN [歌詞]
ZORNさんの かんおけ の歌詞です
子供の頃見たものが
心の底今も残る
ばあちゃんが俺の手を引いてる
古びたメモリーレーン
誰の人生も着火済みのロウソク
過去は霞み遠退く
ぼんやりとその記憶
思い出し向かう老人ホーム
ロビー奥
認知症のばあちゃん
孫の顔も蜃気楼の中
なにももう覚えてない末期症状
おまけにパーキンソン病で
足と両手が震え続け
封じようがない 不治の病
橋が崩れてく後ろから
雄基と名前を言っても
忘却の彼方にある焼却炉の中
弱るその体
小さく感じた姿に胸が痛くなる
暗い一室 孤独を窺い知る
侘しい82才の手に重なる
9才と7才の手
その光景もいつかはメモリーレーン
歩こうって言って今度は俺が手を引いてく
生まれた時がスタートで
死ぬまで落ちる砂時計
だけどガラスは曇ってて
残りの砂は見えない
喪服を着てお通夜に
死者に弔い 生者にお悔やみ
親戚の伯母さんは余命宣告
され去年天国
後世へと路線変更
御霊前(ごれいぜん)と線香
手向けの花
遺影はかつてのまま
生きてるような死に化粧
まるでイミテーション
見ただけなのに氷に手を触れたみたい
お経と木魚
南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)
皆 何を思って瞑想
安らかにと冥福を祈る
礼服の人と 永久の沈黙
セレモニーホールの火葬場
遺族の顔には物静かな喪失感
余りに計り知れない
悲しみを残し墓石へはいる
森羅万象(しんらばんしょう)
輪廻転生(りんねてんしょう)
死んだ後 誰も知らない所
今日は別れな恋人たちも
生まれ変わってもう一度会うらしい
生きるも死ぬも 一緒同義語
生も死も きっとご近所
一本の糸 人の一生
リリックノートが俺の遺書
死ぬ前にどう生きてく
死ぬ前にこう生きてる
死ぬ前に放棄したら
死ぬ前にもう死んでる
死ぬ前に人を愛す
死ぬ前に家族にキス
死ぬ前に何か残す
死ぬ前にありがとうを言う
明かりが灯る
一度きりの人生
1秒1秒死へ
日常に忍び音
霧も切り通して
未知の道を行け
生きろ嬉々として
日々の意味を知れ
木々の幹の威厳
ミリの塵の人間
明日のことなんてsiriも知りもしねぇ
でもまだ未来は俺等の手の中
今動いた嫁のお腹